天候に翻弄された今年のスーパーGT選手権もいよいよ栃木県にある「ツインリンクもてぎ」にて最終戦を迎えた、今週末の天気予報では最終戦になりやっと安定した天候の元、レースが行えるよう予報となり、さらに最終戦はポイント獲得によるウエイトハンディもなくなり、本来の実力での勝負となる為、なおさら天候に左右されないレースをしたいところである。
前日に行われた予選ではQ1を担当した平川亮が2番手にて予選Q2へ進出をはたし、スターティンググリッドを決めるQ2をニック・キャシディーが担当した。ゆっくりと念入りにタイヤに熱を入れいざアタックラップ、3つのセクターに分けられているこのサーキットにおいて、セクター1、2を全体のトップタイムで通過するも最終のセクター3で若干タイムが伸びず、そのタイム差がそのまま順位へ影響され4位にて予選終了、シリーズチャンピオン獲得のために乗り越えなければいけないライバル6号車の先行を許してしまった。
気温20℃、路面温度26℃、曇り空の中時より薄日が差す天候の元、スーパーGT最終戦ツインリンクもてぎ大会の決勝日を迎えた。栃木県警交通機動隊先導のパレードラップを終えファーメーションラップスタート、まだ熱の入っていないタイヤで抜群の速さを見せるスタートドライバーのニック・キャシディーがスタート直後の第3コーナーの進入で若干アウトに膨らんだチャンピオン争いをしているライバル6号車のミスを逃さずイン側にマシンをねじ込み3位に浮上、さらに2位走行のニスモ23号車を猛追し続け、6周目の同じく第3コーナーでGT300クラスのマシンをうまく使い技ありのオーバーテイクで2位浮上!オープニングラップで現在5番手の6号車との差をさらに広げることに成功、さらにトップを行くチームメイトの36号車との間を徐々に詰めていく。
36号車との差は詰まるもののオーバーテイクの難しいこのサーキットでKeePer37号車は早目のピットインを選択、ピットウインドウの空いた19周にピットイン、ステアリングを平川亮に託す、翌20周周回時に36号車がピットイン、タイヤ交換、給油作業を終えKeePer37号車の前でピットアウトするも、アウトラップで冷えた状態の36号車に襲いかかるが、ギリギリのところでGT300クラスとの巡りあわせが運悪く36号車の前に出ることができず、2位のままの周回を重ねたるが、周回数32周目、3コーナーでアウトに側に膨らんだ36号車のイン側に滑り込みオーバーテイク!トップに浮上する。
そのまま順調に周回を重ね2位以下を大きく引き離し今シーズン初優勝!天候とウエイトハンディの影響がないレースで実力での速さを証明した!しかし、ライバル6号車が2位に入った為ドライバーチャンピオン獲得にはならずも見事「LEXUS TEAM KeePer TOM’S」は2019年チームチャンピオンを獲得した。