2023 AUTOBACS SUPER GT第4戦『FUJI GT 450km RACE』が開催された富士スピードウェイでは、
公式予選日は朝から強い日差しがサーキットを照り付けた。
公式練習の500クラス占有走行では塚越が担当したが、
アタックに入る前に他車にトラブルが発生し赤旗中断となってしまい、予選を想定したアタックを行えず9番手タイムとなる。
マシンの調子は悪くないようだが、予選に向けて少し不安が残る公式練習となった。
定刻で始まった公式予選。
Q1は塚越が担当する。他車より少し遅めにコースに入り、2周のウォームアップを行う。
1周目の計測で1'28.532を計測、もう1周アタックしたがタイムアップとはならなかった。
しかしながら8番手タイムで見事Q1を突破した。
続くQ2は松下が臨む。
松下も8台中1番最後にコースインし、アタックに入る。
ミスなく1周をまとめ5番手タイムを出し、今シーズン最上位のグリッドを獲得した。
決勝日は予測が難しそうな雨の予報が出ており、ちょうどピットウォークが始まった10時40分頃に横殴りの雨が降り、
一気にサーキットの路面を濡らした。
その後も雨が降ったり止んだりを繰り返し、12時15分から始まったウォームアップ走行では
コースは濡れているが雨は止んでおり、徐々にコース上が乾いていく状況となった。
空には晴れ間も見えこのまま雨は止むのかと思われたが、スタート進行がグリッド上で行われている間に
土砂降りの雨が降り再びコースはウェットコンディションとなる。
13時45分フォーメーションラップがスタート。
スタートドライバーは松下が担当する。
オープニングラップで#8をパスし早速ポジションを4位とする。
しかしスタート手順違反の通告が出てしまい、12周目にドライブスルーペナルティを受ける。
ちょうどそのタイミングから路面状況が変化しドライタイヤに変えるチームが出てくる。
Astemo NSX-GTも作戦を変更し15周目にピットイン、ドライタイヤに交換、
給油を行い15位でコースに戻る。
松下の「諦めないよ!」という無線の通り、ベストタイムを更新しながら周回を重ね
29周目にはファステストタイムを出しながらライバルたちとの差を縮めていく。
35周目に300クラスのマシンにトラブルが発生しSCが導入され、
ペナルティで発生したタイム差をリセットすることができた。
40周目にリスタートがきられ#19をパスし13位となる。
41周目には#64、#36もパスし11位となり、トップ集団と変わらない好タイムで
目の前を走るライバルと1秒以内の接近戦を繰り広げる。
57周目にピットインし塚越にドライバー交代、予定通りの給油を済ませ8位でコースに戻る。
更なる追い上げを図ろうとした矢先66周目に300クラスマシンから発火があり再びSCが導入され、68周目に赤旗中断となる。
メインストレートにマシンを停車し再開を待機している間に再び雨雲が上空に現れ、
すごい量の雨が降り約30分間レースが中断された。
16時30分SC先導によりレースが再開され70周目リスタートが切られた。
赤旗中にウェットタイヤに交換したAstemo NSX-GT。79周目に#24をパスしP7、
82周目には#39をパス、83周目には#8が目の前でスピン、
86周目に#37をパスしあれよあれよという間に3位のポジションまで浮上する。
しかしその後路面がどんどん乾いていき、タイヤの悲鳴が聞こえる。
残り10周、塚越はなんとか濡れた路面をうまく使いながら耐えていくが、最終的に7位でチェッカーフラッグをうけることとなった。
金石監督
フリー走行では新たな方向性のセットも試し、車のポテンシャルアップを試みました。
Q1は広大にいってもらい何とか8位で突破し、Q2ではノブがアタックして5位となり
優勝が狙えるまずまずの順位を確保出来ました。
今回の敗因はグリッド上での作業違反が全てでしたが、そこからドライバー達が諦めず
頑張ってくれたお陰で7位という結果を得られたと思います。
今回のドライバー達の頑張りを無駄にしないために次戦の鈴鹿は必ず優勝したいと思いますので
引き続き応援宜しくお願い致します。
塚越広大
今回は僕たちとしては予選で前に行くことを見据えセットをいろいろと考え、
フリー走行で試しそれで良かったフィーリングをもとに予選に臨みました。
今回Q1を担当しギリギリでしたが、なんとか8位でQ2に繋ぐことができました。
午前中に試したセットの中で気になった点をフィードバックし、
それが少なからず良い方向に進んだのかなという部分もあり
松下選手も良いアタックを決めてくれ5位をとってくれました。
レースは天候がとても難しいコンディションの中でしたが、今回ペナルティを受けることとなってしまい
一時は最下位まで沈んでしまいました。
早い段階でSCがでたので差が縮まり、また仕切りなおすことができたと思います。
僕のスティントではアウトラップでプッシュすることによりポジションを少しでも上げられればなと思い、プッシュしていきました。
途中赤旗となりその間にまた雨が降ってきてしまいましたが、再開後自分たちとしてはペースが良かったので
途中経過では3番手までポジションを上げることができましたが残り10周で力尽きてしまった部分がありました。
もちろんもっと上位を狙っていたレースでしたが、ペナルティを受けてから
なんとかポイント圏内まで上がってこられたということはプラスなんじゃないかなと思います。
チャンピオンシップを考えると中盤戦でのポイントを稼ぐということが重要だと思うので、
次戦鈴鹿では優勝する為に準備していきたいと思います。
松下信治
5番手スタートで優勝を狙える位置だったのでかなり期待していたのですが、
残念ながら最初にドライブスルーペナルティが出てしまい最後尾に一度落ちてしまいました。
しかしSCが入りその後も順位をそこそこ上げることができました。
最後の大雨が降ってきたときにタイヤの選択などが上手くハマらず
3位まで追い上げていましたが最終的に7位となりました。
ただ、今回試した中で良いことが発見できたので次戦鈴鹿に生かしていければと思います。
応援ありがとうございました。