2024 AUTOBACS SUPER GT Report
OKAYAMA GT 300km RACE
第1戦 岡山国際サーキット
KeePer CERUMO GR Supra
#38石浦宏明/大湯都史樹
◆4月14日(日) RACE
決勝結果 4位
4月13日(土)に行われた公式予選では、ドライバーふたりが好走をみせ
予選4番手という好位置につけたKeePer CERUMO GR Supra。
今季開幕戦から好結果を残すべく、TGR TEAM KeePer CERUMOは4月14日(日)の決勝日に臨んだ。
迎えた決勝日の天候は、朝から快晴。例年開幕戦は厳しい冷え込みになることが多いが、
今季は気温26℃/路面温度39℃という季節外れのコンディションとなった。
KeePer CERUMO GR Supraはこの気候を見越した硬めのタイヤを持ち込んでおり、
これを武器にすべく、午後1時30分からスタートした決勝レースに臨んだ。
直前のウォームアップでも1分20秒043というトップタイムを記録しており、
前日の予選までに行ったセットアップ変更が好感触を生んでいた。
開幕戦でKeePer CERUMO GR Supraのスタートドライバーを務めた大湯都史樹は、
1周目まずはグリッドどおりの4番手につけていく。
しかしその後方では、オープニングラップのリボルバーコーナー立ち上がりで
GT500クラスの#14 GR Supra、#12 Z NISMO GT500、#17 CIVIC TYPE R-GTが絡むアクシデントが発生。
アトウッドカーブでもGT300のストップ車両がおり、レースはいきなりセーフティカーランとなった。
レースは8周目にリスタートを迎えるが、
大湯は前を行く#39 GR Supra、#100 CIVIC TYPE R-GTと三つ巴の戦いを展開。
しばらくすると、後方からは#3 Z NISMO GT500も接近し、
大湯は4台のバトルを展開しながら序盤戦を進めていった。
14周目を過ぎる頃になると、
GT300クラスの集団がKeePer CERUMO GR Supraの前にも出はじめたが、
大湯は18周目、この混戦をうまく使い、前を走っていた#100 CIVIC TYPE R-GTをオーバーテイク。
いよいよ表彰台圏内の3番手に浮上した。
大湯はその後も2番手をうかがいながら29周まで快走をみせると、
KeePer CERUMO GR Supraをピットに向ける。
同時に4番手だった#100 CIVIC TYPE R-GTもピットインするが、
ここでTGR TEAM KeePer CERUMOのピット作業は右フロントにわずかに時間を要してしまう。
石浦宏明に交代しピットアウトすると、
KeePer CERUMO GR Supraは#100 CIVIC TYPE R-GTに先行を許してしまい、
さらにその後ピットインした#39 GR Supraも石浦の前に入ってきてしまった。
とはいえ、レース途中には気温も27℃まで上がる暑さとなり、
レース終盤に向けて石浦は我慢のレースを展開していった。
レース後半、石浦の後方からは#23 Z NISMO GT500、#3 Z NISMO GT500が接近するも、
石浦はきっちりとポジションをキープ。
途中、GT300車両に軽く接触されたり、ボンネットが浮き上がってしまうトラブルなどがありながらも、
それでも大事には至ることなく、GT300クラスの集団が近づくと
、時に3番手を走る#100 CIVIC TYPE R-GTとのギャップを縮めていった。
ただチェッカーまで順位の変動はなく、我慢のレースとなった開幕戦は、
終盤までタイトなレースが続いたものの、KeePer CERUMO GR Supraは4位でフィニッシュした。
惜しくも表彰台には届かなかったが、新体制でトップグループで戦える手ごたえを得た開幕戦となった。
ドライバー/石浦宏明
「今回は公式予選もレース序盤も大湯選手が本当に良い仕事をしてくれました。
決勝は同じくらいのペースのクルマをオーバーテイクするのはなかなか難しいのですが、
クルマのパフォーマンス以上の走りをしてくれたと思います。
自分も頑張って表彰台に乗りたいとは思ったのですが、
ピット作業の遅れもありひとつ順位が下がってしまい、
その後もチャンスがあるはずだと戦っていきました。
途中、GT300車両と当たったりボンネットが浮きそうになったりと危ないシーンもあったのですが、
なんとかしのぐことができました。
レース終盤からグリップが良くなり、前の2台と差が詰まることもあったのですが、
GT300との巡り合わせが悪く追いつききれなかったので、その点は悔しかったですね。
とはいえここ数年、ノーウエイトのレースで上位で戦えるパフォーマンスはなかなか出せていなかったので、
今後がすごく楽しみなレースとなりました。
大きな一歩ですし、チーム全員の目標値が高くなると思います。
今季大湯選手も加わり、立川監督のアドバイスも含めチームが良い方向に変わっているのを感じています。
ポジティブな週末になりました」
ドライバー/大湯都史樹
「スタートもそれなりにうまく決まり、セーフティカーラン明けのリスタートでもうしろを引き離しながら、
前に仕掛けられるレースができたと思います。
ただ、今回のレースは思いのほか抜きにくいレースでしたね。
ライバルも順位変動が少なかったと思うのですが、僕も抜きあぐねるところが多くありました。
そんななか、GT300を抜くタイミングをうまく使いオーバーテイクもできましたし、
2番手も狙えそうでしたが、うまくブロックされてしまいましたね。
とはいえひとつ順位を上げて戻ってこられたので、その点は良かったと思います。
クルマやタイヤ選択については、不満がないわけでもなかったですし、ピットでのロスもあったので、
その点を一緒に改善していけば、次は表彰台も狙えると思っています。
開幕戦で4位を獲れたのはチームにとっても大きな一歩だと思うので、この波に乗っていきたいですね」
立川祐路監督
「レース序盤は大湯選手が頑張ってくれて、“らしさ”が出た展開になったのではないかと思います。
うまくGT300クラスの車両を使ってオーバーテイクしてくれまいたし、ペースも良かったので、
レース前半は狙いどおりの展開にできたのではないでしょうか。
ピットインは予定どおりに行い、早めにピットインしてアンダーカットを狙いましたが、ロスがあったのがもったいなかったですね。
レース後半も石浦選手が粘り強く戦ってくれましたが、表彰台に届かず4位という結果となりました。
ただ今季、新たな体制を敷いているので、開幕戦としては良いスタートが切れたのではないかと思います。
ここからどれくらい上がれるかが大事だと思うので、次戦以降も頑張っていきたいと思います。
ご声援ありがとうございました」