SUPER GTシリーズは、鈴鹿サーキットで第3戦を迎えた。
5月下旬なのに夏のような天候となり、予選が開始された時刻には気温は30℃近くまで達しようとしていた。
気温と路面温度の上昇に対して、どのような戦略で臨むかが、予選の上位を目指すためには重要な要素となってきた。
KeePer TOM’S GR Supra 37号車は、Q1で3番手となりQ2へ進出を決めると、ポール
ポジション獲得へ照準を合わせていた。
Q1で他車が記録したコースレコードの各セクタータイムを次々に更新して最終セクターへと突入。
130Rをクリアしてシケインへ進入するブレーキングでロックアップしてタイムロス。
その周の順位は4位だったが、もう一周トライ。
自己の前周タイムと同等の走りで再び最終セクターへ、そこで一気にコンマ2秒短縮して2番手のタイムを叩き出した。
●予選日の午前中に行われた練習走行では37号車は、6番手のタイムをマークしていた。セッションの最後に予選のシミュレーションを予定していたが、ストップしてしまったマシンに火災が発生し、赤旗中断。そのままセッション終了となって、ニュータイヤのチェックができなかった。
●Q1をサッシャ・フェネストラズが担当した。練習走行でも手応えを感じていたフェネストラズは、着実に3番手でQ2進出。
●決勝のスターティンググリッドを決するQ2を宮田莉朋が担当した。
●宮田は、ニュータイヤでタイムアタックの練習ができないまま予選に臨んでいた。コースインして3周してアタックに入った。
●同じGR Supraの19号車がコースレコードを更新してトップに立っていたが、そのタイムを上回るペースで第3セクターまで
進み、ポールポジションと1分43秒台のコースレコード更新は確実かと思われたが、シケイン入り口のブレーキングでミス。
●宮田はポールポジション奪取のため、もう1周アタックを続けた。しかし、0.157秒及ばず2番手となった。
夏日を通り過ぎて真夏日となった決勝日。
雲ひとつない空からは夏の日差しがどんどん路面温度を上昇させ、
この時期としては異例の50℃まで達していた。
予選後に行われた抽選で、スタートタイヤはQ1で使用したものに決定。
KeePer TOM’S GR Supra 37号車がQ1で使用したタイヤはソフト側のものだった。
決勝は、スタート直後から激しいトップ争いが展開された。
3番手ポジションからスタートした日産Z、3号車が並びかけてきて、一時は3位にポジションを落としたが、その後2位へポジションを戻した。
ドライバーの最低義務周回数をクリアして早めのピットインを行い、
セカンドスティントは、レースの約3分2を走行することとなった。
ピットインのタイミングでホンダNSXの17号車に短いピットストップによって前に出られてしまった。
終盤まで17号車を追い立て、テールtoノーズでフィニッシュラインを切った。
今季初の3位表彰台、初ポイントを獲得することができた。
●フェネストラズがスターティングドライバーを担当。
●1コーナー手前で、日産Zの3号車が一気に並びかけて来て、ツーワイドでコーナーに侵入。2コーナーの立ち上がりでフェネストラズは接触を避けて引き、3位へ。その後3号車に次いで順位を上げて2位で1周目を終えた。
●一人のドライバーの最低義務周回数は、52周レースの3分の1=18周。
●フェネストラズは、19周してピットイン。宮田にドライバー交代。
●3位にポジションを上げていたNSXの17号車は、20周してピットイン。ピットストップ時間が短く、このタイミングで順位を逆転されてしまった。
●アクシデントが多発して、フルコースイエロー(FCY)の実施とセーフティーカー(SC)の導入が複数回行われた。
●SCの際には17号車との差を詰めることができ、残り9周でリスタート後は1秒以内の差で2位争いをしたが、0.283秒差で3位フィニッシュとなった。