RACE 2025 AUTOBACS SUPER GT Round3 SUPER GT MALAYSIA FESTIVAL 2025
DATE 予選:2025年6月27日決勝:2025年6月28日
CIRCUIT セパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)
WEATHER 予選:曇/ドライ決勝:曇/ドライ
RESULT 公式練習1:1位公式練習2:11位予選:11位決勝:6位
6月27、28日、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットにおいて、SUPER GT第3戦「SUPER GT MALAYSIA FESTIVAL 2025」が開催された。
予選11番手からの戦いに臨んだNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTは、僅差での攻防戦に果敢に挑み、ポジションアップに成功。
終盤には表彰台を視野に入れての好走を見せ、最終的には6位でチェッカーを受けている。

◎予選日:
SUPER GTではシリーズ戦に海外のサーキットでの一戦を積極的に組み込んできた。
そのなかで2020年からはセパンでの開催を復活させる予定だったが、新型コロナウイ
ルス感染拡大の影響を受け、しばらくは開催が見送られていた。
2025年、ようやく5年ぶりに海外戦が復活し、セパンでは2013年、12年ぶりのレースが行なわれる。
チームクニミツでは、山本尚貴選手がGT500クラスでのレース経験があるものの、牧野任祐選手は初めて。
とはいえ、オフシーズン中にはメーカーテストが行なわれているサーキットにつき、
さまざまな情報と経験をもとに、戦いに臨むこととなった。
まず、セパンで久々の公式戦を迎えるにあたり、26日(木)の午後4時30分から1時間半にわたる公式練習を実施。
ちょうど決勝日のスタート時間に合わせたコンディションでのセッションが行なわれた。
ここで牧野選手が総合トップタイムとなる1分51秒072をマーク。
コンディションが変化しやすいコースの特徴をつかみつつ、予選、そして決勝に向けての粛々と準備を進めていきたいとした。
さらに、27日の予選日には午前10時30分から公式練習が行なわれ、予選に向けての最終確認に取り組むこととなり、
No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTでは山本選手がチームベストタイムをマークし、11番手につけた。

迎えた午後4時30分からの予選は、気温33度、路面温度40度というコンディション。
日本での開催時とあまり変わらない印象を受けるが、実際はさらに湿度が高く、空気が重く感じる。
GT500のQ1が午後5時3分から始まると、No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTには山本選手が乗り込み、アタックへと向かった。
目まぐるしくトップタイムが入れ替わるセッションとなり、そのなかで山本選手は1分51秒772のベストタイムをマーク。
だが、ポジションは11位。Q2進出可能な10位とは僅か0.070秒差という非常に悔しい結果になった。
チームとしては、クルマのセットアップはじめ、決勝を力強く戦うレースペースが確保できているだけに、その強みを活かして着実にポジションアップを果たそうと気持ちを切り替え、決勝に挑むのみだ。

◎決勝日:
決勝日はギラギラとした強い日差しはないものの、じわじわと気温も上がり、少し動けば汗ばむような天気となる。
日本での開催では土曜日に予選、日曜日に決勝が行なわれるスケジュールだが、
今回は土曜日の午後4時30分に決勝の火蓋が切って落とされる。
これに先立ち行なわれたピットウォークには、マレーシアに留まらず日本からも遠征して応援に訪れてくれたファンの皆さんの姿も数多く見られたが、これはチームにとってはうれしく、また心強いことでもあった。

午後3時30分からスタート進行となり、マレーシア国歌、そして日本の君が代が演奏され、いよいよスタートが迫る。
気温33度、路面温度42度というコンディションのなか、午後4時30分過ぎに始まった2周のフォーメーションラップを経て、
ついに300kmの戦いが幕を開けた。
No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTは山本選手がステアリングを握ると、スタート直後に起こった前方車両の接触を巧みにかわし、
オープニングラップで2ポジションアップに成功。
その後は前方の38号車Supraを僅差で追い続けるなかで、19周が終わると、ルーティンのピット作業を行なうチームが出始め、
No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTも20周終了時にピットイン。
山本選手から牧野選手へとスイッチし、コースへ復帰する。

一方、コース上のすべてのGT500車両がピット作業を終えたのは32周終わり。
これをもって、いよいよチェッカーに向けての攻防戦がなおヒートアップする。
この時点で牧野選手は6番手をキープしていたが、前方では3台が僅差で走行しており、逆転のチャンスが到来する。
だが、背後にはレース序盤からポジション争いを繰り広げ、27周目に逆転した38号車が迫っており、依然として気が抜けない。
そのなかで牧野選手は高い集中力をもって、前方を走る17号車CIVICとの差を削り取ると、48周目に逆転。
さらに50周目には19号車Supraをもパスし、その勢いのまま54周目には12号車Zを逆転して3番手まで浮上した。
実のところ、すでにNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTには38周走行時点でタイムペナルティ10秒がアナウンスされており、
決勝結果に10秒が加算されることが確定していたのだが、これは、38号車との攻防で接触の末、コース外に押し出すような形になったことが原因とされる。
一方、”怒涛の逆転劇”真っ只中の牧野選手はペナルティが課されたことを知らぬまま周回。
チームとの無線にトラブルがあり、事態を把握できずにいたなかでの好走だったことが悔やまれた。

大終盤まで見どころの多いパフォーマンスを披露した牧野選手。
3番手チェッカーながらそのタイム結果に10秒加算されたことで、決勝結果は6位となったNo.100STANLEY CIVIC TYPE R-GT。
セパンでのタフな戦いを終えて、シリーズランキングはホンダ勢トップの4番手となり、シーズン中盤戦を迎えることになる。
その第4戦富士では、また新たなレースフォーマットが採用される予定。土曜日、日曜日にそれぞれのドライバーが異なるスプリントレースを行ない、ポジションを競う。
不確定要素が多くなると考えられるが、チームの強みをしっかりと引き出して戦っていきたい。

予選11位から追い上げて3番手まで上がったのですが、タイムペナルティで少し残念な
結果となりました。
しかし、取り組んできたクルマのセットアップ、レースペースが良くなっているのであとはそれをまとめ上げて勝ちを取りに行くだけです。
今回は最低限の課題はクリアできたのではないかと思います。

オープニングラップの1コーナーでは、前方で2台が絡む接触のアクシデントがありま
したが、そこはうまくかわせました。
結果、ポジションをふたつ上げることができましたが、その後は前の38号車と一緒に走る状態が自分のスティントの最後まで続いてしまいました。

ドライブ中、無線のトラブルが出ていて、10秒のタイムペナルティが出ていることを知らなかったんです。
ホームストレートでその表示がでたので、なにかあるんだなと思いながら走っていました。
それもあって、最後の最後までプッシュし続けていたんです。
アクセルも緩めることなく、勢いのまま走っていました。ペナルティに関しては複雑な心境ですが、決まったことは受け入れないといけないので。
3位で終わったのにタイム加算で表彰台がなくなってしまってチームには申し訳ないです。
一方、レースそのものは前のクルマに追いついて、ポジションアップもできました。パフォーマンスは高かったと思います。
でもレースは結果がすべてなので、残念です。
