2015 SUPER GT 第6戦 「SUGO GT 300km RACE」スポーツランドSUGO
決勝:9月20日(日)コースコンディション:Dry
スーパーGT第6戦が9月19日から20日の二日間に亘り、宮城県仙台市の郊外に位置するスポーツランドSUGOにおいて開催された。
37号車KeePer TOM’S RC Fは、3位表彰台も視野に入っていたレース展開ではあったが、ピット作業時にエンジンが停止していない状況下で作業を始めたというピット作業違反によりドライブするーペナルティーが与えられ、順位を大きく落として9位でチェッカーを受けた。2ポイントを追加して36ポイントに留まり、シリーズランキングも7位へ後退する結果となってしまった。
《9/19 予選》
午前中は好天に恵まれたものの、午後は雲が陽を隠す気温25℃、路面温度33℃という残暑の中、ノックアウト方式による予選が午後1時50分より開始された。ステアリングを握るのはアンドレア・カルダレッリ選手。
予選は開始されたといってもコースを走るマシンは一台も無く、各ピットで待機している。タイヤを温存するためである。レーシングタイヤは速く走ることを目的に作られている。最も速く走るタイミングはそう長くはない。走り始めてタイヤを十分に温め、路面への食いつき(グリップという)が最もよいのは3周目頃である。それに合わせるために、各マシンはピットで待機する。
Q1残り7分となったところで各マシンは一斉にコースインする。37号車KeePer TOM’S RC Fもまた、残り時間7分となったところでコースイン。カルダレッリ選手はタイヤを温めながら路面状況を確認し、慎重にスピードを上げていく。計測開始1周目、1’22.302で通過。次の周が勝負どころである。シリーズランキング5位という位置で、ハンディキャップ・ウエイトを言い訳にできる状態ではない。満身の力を振り絞ってアタック。1’11.997で3位の位置につける。LEXUS勢トップタイムでQ1を通過。
Q2は300クラスで赤旗中断があったために2分遅れの14時42分から開始された。Q2のステアリングを握るのは新鋭平川亮選手である。平川選手もまた、残り時間7分を切ったところで最後にコースイン。タイヤを温めつつ徐々にスピードを上げ、計測2周目に1’12.204のタイムをマーク。カルダレッリ選手のタイムには及ばなかったものの予選4位と、またしてもLEXUS勢トップタイムを記録。決勝レースは十分に表彰台を狙えるポジションである。
《9/20 決勝》
初秋らしく抜けるような青空が広がる中、14時05分50秒に300kmのレースはスタートした。37号車KeePer TOM’S RC Fのスタートドライバーはアンドレア・カルダレッリ選手。予選順位をキープしたまま、前を走る64号車とバトルを演じながら周回を重ねる。
5周目を過ぎたあたりから300クラスのマシンが絡みだし、コース幅の狭いサーキットのため300クラスといえども抜かすことが難しい。その上、ラップタイムは思うように伸びていかない。24周目に3位に浮上するものの、26周目に起きた500クラスのクラッシュによりセーフティカーが導入される。5周に及ぶセーフティカーランの末、31周目にピットレーンがオープンとなり、レースが再開されると雪崩を打ったように各マシンはルーティンのピット作業およびドライバー交代のためにピットに殺到した。37号車KeePer TOM’S RC Fも例外ではなくピットに入りドライバーをカルダレッリ選手から平川亮選手に交代。燃料を補給し、タイヤを4本交換してすばやくピットを出る。3位の順位をキープしたままコースに復帰したものの、64周目にピット作業違反によりドライブスルーのペナルティーが提示される。
ピットに戻り、ストップしたもののエンジンを停止しない状態でジャッキアップし、そのまま作業に入ったことがピット作業違反となってしまった。ピット作業を済ませて既に33周を過ぎての違反通告である。それまで3位の位置を守りながら順調に推移して走行していたが65周目にペナルティーを消化。順位を大きく落とす結果となり、8位まで後退。落胆したわけではないが、ラップタイムも上がらず73周目には9位に後退しそのままチェッカーを受けることとなってしまった。何とかポイントは追加したものの、ランキングも7位まで後退した。トップとは15ポイント差ながら、まだ2戦残っているほか、次戦のオートポリス大会ではハンディキャップ・ウエイトは半減されることから、36kgのウエイトだけですみ、燃料流量規制もなくなるため、チャンスはまだ残っている。2戦続けてイージーミスによる取りこぼしを反省して、次戦の九州オートポリスでの巻き返しを図りたい。